
KX80Ⅱ ED仕様
手軽にモトクロスを楽しむ事の出来るモトクロッサー80cc。
モトクロスだけでなく、EDレースにも良く使われる等、一番身近なプレイバイクだと思います。
車重も軽く車体サイズもコンパクト、しっかりした足回りは、大人がジャンプを飛んでも負ける事はありません。
一見、万人に乗れる手軽なプレイバイクに思えますが、80ccの排気量で限界まで引き出すピークパワーの為、ピーキーなエンジン特性となり、急激なトルク変動を伴う乗り味は、乗りこなす為にはそれなりの腕を必要とします。(ちょっと大袈裟?)
よく整備されたフラットなMXコースならともかく、山あり谷あり林ありのEDコースとなると、中々高回転キープで走ると言う訳にも行かず、多少のピークパワーを落としてでも粘る低速トルクが欲しくなるものではないでしょうか?
今回持ち込まれたKX80Ⅱは、そんなエンジン特性を望む小湊スパルタ塾・塾生39北さんの息子さんのバイクです。
このKX80Ⅱ、年式は不明ですが、比較的新しいタイプの排気デバイス付きです。
昔の80に比べれば、かなりマイルドなエンジン特性になっているとは思いますが、私自身、排気デバイス付きの80に乗った事が無く、プロサーキット製チャンバー・サイレンサー付のこの車両のエンジンフィーリングも分からない状態です。
一応だいぶ前にKX80を持っていて、これからやろうとする改造をやった事が有るので、その時の経験を元に低速トルクのアップと、エンジン全域でのマイルド化を行う事にします。
まずは定番(?)のサイレンサー延長。
プロサのサイレンサーを延長しても良かったのですが・・・
サイレンサー交換
CRE230Fで没になってお蔵入りしていたアチェルビス製のカーボンサイレンサーが、太さ・長さ共に丁度良いサイズだったので、プロサのパイプ部分を流用してKX80用に改造しました。
プロサのサイレンサー比で約1.5倍の延長になり、トルクアップに貢献。
ピーキーさを消しマイルドなエンジン特性を得る為の方法として、クランクにウエイトをかける方法があります。
左のカバーを外すと現れるローターに、適度なオモリを付けるわけですが、ローターとカバーの僅かな隙間に収まるような形でなければなりません。
クランクにウエイト追加
オモリとなるパーツをレーザーで切り出しました。
旋盤で削り出そうかとも思いましたがかけるウエイトを調整出来るようにしたかったので、t4.0のステンレス板から切り出しました。
ローターの外径に合わせて、外径は90mmに。
(これが後ほど後悔する事に・・・)
ワッシャー状のものは、ローターの段差に合わせて、収まるようにしたものです。
ローターにピッチ48mmで7mmの穴が開いているので、M8タップ加工を施します。
1枚だけ段差用リングを外れない程度に溶接し、エッジやバリをヤスリでならします。
ローターに取り付けて完成。1枚にするか2枚で行くかは、実際に走行して貰ってから依頼人に判断してもらう事にします。
こればっかりはそれぞれの好みが有りますから。
たった2箇所の変更ですが、これでかなり変わるはずです。
エンジンを始動してみますとアイドリングが異常に高い・・・何でこんなに高くしているのか?
それともサイレンサーを延長したので高くなってしまったのか?
とにかくポロンポロンと止まらない程度まで下げて、暖気をし温まった所でアクセルを煽ってみます・・・が、良く分からん。(^^;;;
さてさて、、、上のほうで「後悔」と言っていたのは、ウエイトを作った後で知ったのですが、某パーツメーカーからウエイトパーツが出ていたんですな。
固定も特殊なナットを使ってセンターで留められるんだった・・・すっかり忘れてました。
とりあえずステージ1的な改造は出来ました。
早速、来週のレースで使ってみるそうなので、後ほどインプレを頂けると思います。
更なるトルクアップを望むなら、ボアアップという事になるでしょう。
また某おぎゃわ師匠より「ラドバルブ+PWK」も効果が有るとの情報も頂きました。
因みにウエイトはもう1セット作ってます、早い者勝ちです。(笑)
そういえばYZ85シリーズが排気デバイス付になったみたいですね。
最近、オフ業界はすっかりご無沙汰ですが、一度デバイス無しと乗り比べてみたい。
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