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【96’CRM250R+99’CR125R】トレールバイクにレーサーのサスペンション移植
- 2018/7/24
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この記事の目次
96CRM250+99CR足移植
1年前から某氏所有のCRM250Rr(96モデル)にCRの足回りを移植して欲しいと頼まれていました。
色々忙しかったのと、足回り部品取り車が中々見つからなかった事などが有り、ずっと放置状態でしたが、やっと環境が整い重い腰を上げる事にしました。
今回の足回り移植用となるハイエナバイクは、アルミフレームの99CR125です。
某所よりエンジンレス状態で見つけてきました。
どうせだったら、こっちにCRMのエンジンを載せた方が良さそうに感じますが、それではCRMでは無くなってしまう気がしますし、依頼人もそれは望んでいません。
以前作ったCR足のCRMは92の足回りを移植したので、フロント回りはボルトオンで楽でしたが、今回はどうなる事でしょうか・・・。
CRMのバラしから
早速CRMの方からバラします。
ボルトの固着も無く簡単にバラしていけましたが・・・アチコチのボルトが緩んでいました。(-_-;
それにしても・・・ちょっと状態が酷過ぎます。
*メンテしない人だからな~
まずはフロント周りの移植からという事で、CRの方のフロントもバラします。
余計なパーツがまったく無いので5分とかからず、必要なパーツの取り外し完了。。。(楽だ~)
ステム比較
両車のステム寸法を確認、右がCRM250用で左がCR125用。
まずステムシャフトの太さが違う為に、使っているベアリングも違います。
CRの方が太いのでCRMのフレームには付けられません。
フォーククランプ部は、アッパー部がCRM53.0mm・CR52.0mm、ロアー部がCRM57.0mm・CR58.3mmです。
フロント周りの移植方法は2通り・・・
ステムシャフトを打ち換えるか、CRMのクランプ部をボーリング加工するか。
シャフト打ち換えはチョッと問題が有るので、ボーリング加工をする事にします。
ボーリング加工
アッパー部はスペーサーを作ってやればOKなので、ロアー部をCRのフォークが入るように57.0mm→58.3mmにボーリング加工します。
ボール盤に固定してグリグリ加工・・・結構面倒臭いです。(-_-;
たかが0.65mm削るのに片側1時間以上・・・。
ステムのボーリング加工が完了しました。
アッパー側には、0.5mm厚のステンレスを丸めて作ったスペーサーを入れて固定。
若干、幅が狭まったのでホイール側で調整。
本当はフロントを終わらせてから、リヤに取り掛かりたかったのですが、ステムベアリングが逝っていたので注文・・・
メーカーが盆休みなので、休み明けしか入荷しないので、仕方なくリヤに取り掛かる事にしました。
加工の邪魔になるパーツを外しましたがハーネスとラジエター位しか残りません・・・。
エンジンマウントボルトの固着が3箇所も有り、エンジン降ろすだけで一苦労でした。
うう、、、何か一抹の不安がよぎります。
CRのリヤ周りも外します、こちらはあっという間に終わりました。
この差は何なんだ。
リヤ周り比較
上の画像がCRM250用のスイングアームとサス関係で、次の画像が99CR125用のです。
外見上はチェーン引きの方法とアーム形状が違う位に見えますが、リンク機構が全然違います。
フレームリンク取付部を見比べると、リンク機構の違いから幅が違います。
リヤ周りの加工は、この部分から行います。
CRMとCRのリヤ周りの各寸法を調べてみました。
CRM | CR | |
サス上部~ピボット間 | 305mm | 335mm |
サス上部~リンク間 | 380mm | 430mm |
ピボット~リンク間 | 80mm | 105mm |
ピボット内幅 | 210.4mm | 194.8mm |
リンク取付部内幅 | 39mm | 82.6mm |
サス上部取付内幅 | 20mm | 20mm |
ピボットシャフト径 | 15mm | 17mm |
サスユニット取付ピッチ | 420mm | 487mm |
さすがにここまで違うと参ってしまいます。(-_-;
サスユニットだけは無加工で付けられるのが救いですが・・・はぁ~~。
とりあえず、リンク取付部を加工して様子を見ます。
新たにリンク取付部を作り、CRのサス関係パーツを仮組みして見ます。
上手くいけそうなので、元のステーを削りとりました。
半袖でサンダー使うと熱い。(-_-;
*サンダー使うときは長袖にゴーグル・・・これ絶対です!
リンク関係再構築
スイングアームも仮組みしてみました、なんかこのままでいけそうです。(エエんか?)
考えてもしょうがないので、溶接しちゃいました。
駄目なら作り直せば良いだけです。
ついでに、CRMには元々無い、チェーン上部のローラーベースも作りました。
溶接により塗装が焼けた所を、再塗装・・・刷毛塗りの割には綺麗に塗れた?(笑)
ピボットシャフト用カラー製作
エンジンを搭載して、スイングアームのピボットベアリング用カラーの寸法を採寸して、オリジナルカラーの製作をします。
CRMとCRでは、ピボットシャフト径が違います。
ピボットシャフトをCRMのを使うので、内径15mm(CRMのシャフト径)外径22mm(CRのベアリング内径)のカラーを作って使います。
こうすれば余計な加工が不要です。
CRMのフレームは、ピボット部内幅がCRより広いので、単にカラーだけを作っても、スイングアームが左右に動いてしまいます。
それを規制する為のカラーも作りました。
作ったカラーを使って、CRのスイングアームをCRMに移植。
チェーンラインを出す為に、左にオフセットしました。
ホイールのセンターは、ドライブ側で調整する予定です。
途中、4stミニのイベントに参加したり、怪しげなバイクを作らされたりで、暫く中断していましたが、やっと再開です。
リヤホイールのセンターが、左に5mmずれてしまったので、これを修正しなければなりません。
5mm右にずらすと、チェーンラインが狂ってしまうので、使い古しのリヤスプロケットを加工して、オフセット用スペーサーを作ります。
サンダーで適当な大きさにカットした後、旋盤で外周と厚さを調整。
少し変な形をしていますが、簡単に精度の高い、リヤスプロケットオフセット用スペーサーの完成です。(^^;
リヤホイールを5mm右にずらす為に、リヤブレーキキャリーパーのステーとホイールカラーを双方で5mm削りました。
何とか支障の無い様に出来ましたがギリギリです。
反対のスプロケット側のホイールカラーは、5mm延長した物を新たに製作しました。
これで、CRのリヤサスペンション関係一式のCRMへの移植が完了です。
テーパー形状のスイングアームが格好イイ。。。
昔やった92CR250の足回り移植の比べて数段厳しい作業でしたが、何とか形になりました。
注文していたパーツも揃い、フロントフォークをOHして、フロント回りもホイールセンター出しの加工を行い終了・・・
チャンバー加工
と思ったら・・・チャンバーが付かない。(-_-;
リヤサスペンションのタンクがCRMより長くて、チャンバーと干渉してしまいました。(・・・またかよ)
仕方なくパイプの取り回しを少々変更、マウント用のラバー付ステーを撤去して、新しいマウントステーを新設。
スペシャルCRM250R完成
99CR足の96CRM250Rが、やっと完成しました。
跨ってみると外車EDレーサーのようなシート高です。
しかし・・・MX用のスタンドで上げているにも拘らず、両輪が接地している程の最低地上高は、轍に強そうですね。
後はテスト&セッティングをして、依頼人に引き渡すのですが、本人仕事でアメリカに。
お~い、、、いつ帰るんぢゃ~ (-_-;;;
今にして思うと、やっぱりCRの車体にCRMエンジン載せた方がよかった気もします。
ダウンサイジングと軽量化で、全く別のバイクに生まれ変わった様な・・・
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