
トランポ用タイヤストッパー製作
ホーミーをトランポ仕様にして欲しいと依頼されて、折畳みが出来るタイヤストッパーが欲しいとの事なので、私が以前作って今でも使っている、タイヤストッパーを作る事に致します。
ドロドロのままの事もあるタイヤに直接触れるので、錆びたりしないように12mm角のSUS304で本体を製作。
可動部ブラケット等は、レーザーで切り出して、曲げたい所ですが、レーザー部門は忙しいので今回はSUSのFBを切り出して、製作する事にしました。
しかしこれが結構、大変なのね~。
材料切り出し
本体構成パーツです。高速カッターで切ってサンダーで切り口を仕上げ。
ノギス改造、簡易ケガキ引き
愛用の製作道具を紹介します。
変な形をしたノギスは挟み部の下側を斜めにカットして、先端を尖らせています。
何に使うのかというと、材料に線を引きたい時に、ノギスのメモリを合わせるだけで正確にケガクのにとても便利。
鉄砲の弾みたいな物は、折れた超硬ドリルを削ってSUS用のポンチに使っています。
市販のポンチよりも強度があって使えます。
<改造ノギスの使用例>
たとえば上から15mmの位置に線を引きたい場合、メモリを15mmに合わせてロックして、写真のように材料の上をガイドにして横に引けば、簡単にケガキ線を付ける事が出来ます。
材料が硬くて線が上手く引けない時は、予めマジックで引きたい位置を塗っておくとケガキ線がはっきりとします。SUSは塗った方が良いです。
穴あけ加工
穴を開ける時は、必ずポンチを打つようにします。
特にステンレスの磨き材は滑ってドリルの刃が逃げるので要注意。
SUSの場合、あまりドリルを高速で回すと、ドリルの刃が負けて焼きが入ってしまうので焦らずに低速で切削油(CRC556等でも可)をかけながら開けます。
タイヤストッパー2台分の穴あけ作業完了。
12箇所の穴のうち8箇所はM8タップ加工をしています。
因みにM8タップの下穴は6.8mmです。
溶接加工
仮止め溶接します。
仮止めしたら必ず角度等を見て、狂っていれば修正。
本溶接します。
タイヤが当たって止める所なので、じっくり溶かし込みながら、溶棒を差しつつ全周を溶接します。
冷えるのを待って再度、曲がりや歪を見て、狂っていたら修正します。
必ず狂いますけどね。
サンダーの刃をSUS用の中仕上げに変えて、軽く仕上げます。
まだこの時点では、完全に仕上げません。
最終仕上げは全ての加工が終わってからやらないと、傷が入って2度手間になってしまいます。
外枠と中枠の溶接が完了。
高速カッターで切った割には結構正確に寸法が出てくれました。
妙~に細いですが強度的には問題なし。
それでも中枠には補強を入れておきます。
丁度溶接した所から、内側に歪んでいるのが解るでしょうか?
何度も書きますが、溶接すると必ず歪むのでその都度、修正しながら製作していく事が、納得のいく部品作りの鉄則です。
面倒がると後で必ず泣きを見ます。
ストッパー製作
続いて本体軸受部の製作にかかります。
本体と同じように高速カッターで切断、材料はSUS304(19X6mmFB)です。
穴を開ける位置を赤マジックで塗って改造ノギスで線を引いてから、ポンチを打ちます。
小さい部材の穴を開ける時は、振り回されて怪我をしないように部材をバイス等で、しっかり固定してから開けるようにします。
穴あけ加工が終わったら、表面をサンダーで軽く仕上げておきます。
軸受部の完成です。
フルサイズのバイクならば丁度この上に前輪が乗るはずなので、床に固定するボルトを皿ボルトにしてフラットになるように、皿揉み加工しておきました。
6年位前に作った物より進化してます。(笑)
続いてタイヤストッパーのストッパー製作です。
手順は同じです。
先に爪の部分を溶接します。内側は盛りながら、外側は舐め付けです。
下の部材を溶接してから、サンダーで仕上げて完成です。
角が尖っていると危ないので、斜めにカットしています。
この部品の固定用の穴には、皿揉み加工はしません。
本体の外れ防止の為にわざとボルトの頭が出るようにしています。
簡単ですが意外と大丈夫。
完成
最後に綺麗に仕上げて完成です。
折り畳むと邪魔にならない薄さです。
使う時は起こしてストッパーに引っ掛けるだけ。
慣れるとワンアクションで、セットが出来るようになります。
さて・・・幾ら貰おうかな。。。(^_^)
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