【KX80+4st計画】自作でアルミフレーム作ってXR200エンジン搭載 Vol.1
- 2018/5/30
- 4st-mini, オフの世界, 板金加工, 裏庭工房
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この記事の目次
BBRのHPで見つけた4stミニに心を奪われる
BBRのXR200Rを見て以来、寝ても覚めてもXR200のアルミフレーム化が頭から離れなくなりました。
80サイズのミニモトにアルミの必要性とかそんなものは関係ありません。
ただ単純にキャ~ カッコいい~! こんなバイク欲し~い!!です。 (^_^;;;
でもBBR製のフレームキット、約35万円もするんですよね・・・。
とてもじゃありませんが、そんな金逆立ちしたって有りません。(-_-)
一般的(普通はやらないかな?)には、CRフレームをベースに200のエンジンが載るようにモデファイするのでしょうけど、それもつまらない?
そこで無謀にも自作してしまおうと考えました。

軽量・高剛性の日の字断面アルミ製ツインチューブフレーム
基本的な形は、CRの形状を採用します。(ていうかコレしかないでしょう)
製作するにあたって、最初の問題は材料の調達になります。
しかし特殊鋼材屋に行っても「日の字断面」のアルミ角パイプなんて代物は存在しません。
*後日、トガシエンジニアリングで入手可能な事が判明
あれはホンダが特注で作らせてる物ですから。
普通のアルミパイプも定尺4mで買わなければなりません。
2台分作れば喜ぶ人もいるでしょうが、失敗する可能性が多いに有るので、そんな勿体無い事も出来ません。
さんざん悩んだ挙句、金はかからないが最も困難な(アホかな?)方法を取る事にしました。
私は精密板金の会社に勤めています。
*当時の話です
短納期で次々に製品を作り出さなければならない為に普通の板金工場よりも贅沢な材料の取り方をします。
スクラップ置き場には屑鉄にするには勿体無い大きさの鉄・ステンレス・アルミの板が山になって捨ててあります。
これを利用する事にしました。
タイトルは「無謀!屑鉄からアルミフレームを作る?」の方が良いかも。
アルミ板からメインチューブを作る・・・(^_^;
TV番組で料理を作るのに材料から作っている番組がありますよね。
あれと同じように(違うかな?)フレームのメインチューブとなるパイプを最初に作る事にしました。
しかし「日の字断面」なんて代物は引き抜きで作るしか有りませんから出来ません。
でも単純な角パイプもつまらないので「変則六角形断面」にしてみました。
板厚4mmで作りました。
少し形が歪になっていますが、横幅67mm×縦幅25mm×長さ900mmです。
「ベンダー」と言う鉄板を折り曲げるプレス機を使って曲げた後、繋ぎ目を溶接。
メインチューブとして十分使える強度は出ていると思います。(多分・・・笑)
材料 | アルミ板(t4.0) |
作業時間 | 材料物色(笑)10分 曲げ加工15分 溶接加工30分 |
費用 | 廃材利用の為 0円 |
ステアリングパイプ製作
メインチューブの加工は図面を書き上げてからではないと進まないのでステアリングパイプを先に製作、仕上げました。
足回りはKX80のモノを使うので、ステムを無加工で付けられるように、KXのステアリングパイプと同じ寸法に作ります。
KXのフロント周りをバラして寸法を測ると、長さ160mm外径54mm、内径約50mm、テーパーローラベアリングの受け部内径47mm長さとベアリング受け内径は変えられませんが、材質を鉄からアルミに変えるので外径と肉厚を上げて製作することにしました。
しかしここで問題が発生。(-_-;
理想とする材料は直径60mm位の丸棒ですが、無いんですよ・・・。(悲)
スクラップの中(笑)から見つけたのは、直径50mmの丸棒の切れ端と歪取りに使ってボコボコになっている一辺が70位のアルミブロックだけ。
苦肉の策としてブロックを厚さ20mmと30mmに輪切りにして、間に50mmの丸棒を入れて溶接、旋盤にて加工しました。(苦労した~)
外径を整えてから中をくり抜きベアリング受部を加工、スコッチブライトで研磨したら結構ピカピカにまりました。
捨ててあった材料なので多少の傷は残っていますが、仕方ないですね。
ハンドルストッパーはある程度出来上がってフロント周りを仮組みしてからでないと、ハンドル切れ角が解らないので後回し。
強度を出す為にあまり薄くしなかったのでアルミにしてはちょっと重量が出てしまいましたが・・・
材料 | アルミ丸棒(φ50) アルミブロック |
作業時間 | 材料物色30分 ブロック輪切り10分 溶接加工10分 旋盤加工60分 |
費用 | 廃材利用の為 0円 |
フレームサイド部
やっとのことで大まかな図面を書き上げることが出来ましたが原寸で書いているのででか過ぎて公開できません。
小さくすると線が潰れて訳分からなくなってしまいますこういった機械図面は、まず全体図を書いてからパーツごとに図面を書いていくので全体図が出来た事で、やっと次の作業に移ることができます。(時間かかり過ぎ)
スイングアームピボット部やステップなどかなりの力がかかる所ですからパイプ構造でなく15mm厚の板から切り出して作ることにしました。
一々ケガクのも面倒ですから、原寸大でプリントアウトしたものを板に張って大まかな形に切り出していきます。
板厚が15mmも有ると切り出し作業も大変です。
左右2枚切り出すのに2時間も掛かってしまいました。
スイングアームのシャフトを通す穴の下穴を開けて、それを基準に2枚を重ねて形を整えていきます。
本来このような加工はフライスを使うのですが、これだけ曲線があるとかえって時間がかかり過ぎるので、サンダーで一気に仕上げていきます。
曲面の感じはこれ位かな~?と感と経験がものをいう作業です。
こんな感じで滑らかな曲線になるように、形を整えていきます。
切り出し&仕上げ作業が完了しました。
何とか図面どうりの寸法は出ています。
ピボットシャフトの穴をあけます、穴径は30mm。キリ(ドリル刃)であけるのですが普通のボール盤では30mmのキリなどくわえる事ができません(大体13mm位まで)
ラジアルボール盤という巨大なボール盤の化け物みたいなやつで、グリグリと穴をあけていきます。
めったに触ることがないので操作方法を忘れてしまっていました。
最後に内側になる所に6mmの板で蓋をします。
こうしないとピボットシャフトを固定することが出来ませんからね。
蓋をした後、もう一度5mmのキリで穴をあけておきます。
後でシャフト径の穴を簡単にあけられるようにするためです。
スコッチブライトで溶接の焼け跡を落として全体も軽く磨き上げました。
材料 | アルミFB(15×150×400) アルミFB(6×50×50) |
作業時間 | 材料物色0分(前から目を付けていた) FB切り出し2時間 サンダー仕上げ加工30分 溶接加工10分 穴あけ加工20分+5分 |
費用 | 今回も 0円 |
簡単な全体図です
2.メインチューブ 製作済 3.サイドフレーム 製作済 4.ダウンチューブ これから製作 5.アンダーチューブ これから製作
考えている今後の構想
仕事が忙しいのと家のことに時間を取られて、なかなか先に勧めない状況が続いています。
掲示板に少し書き込んでいますが、新工場立ち上げの仕事もやっていて、1ヶ月後位には完成し工場長を任される予定。(フフフ 無謀な事を)
*2年位で当時の専務と部下の扱いで軽い口論になって降格させられました・・・会社って(;´Д`)
いま焦ってフレーム製作をやらなくても、設備が整うのを待ってからの方がじっくり確実に出来るので、しばらく中断している所です。
今後の構想を妄想
最初BBRのフレームを真似たものを製作するつもりでしたが、進めていく過程で色々なアイデアが浮かんできました。
ほとんどは使えない物ばかりでしたが、とりあえず決定している事(出来たら良いな~)を箇条書きにしてみます。
アイデアと言っても既に何処かの外車でやっているよう事ですから別に今更珍しくも有りませんけどね。
でもまだまだ机上の空論の域を出ていませんから全然期待しないで下さい。(^_^;;;
コメント
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ブログランキングから来ました!
知らない内容なので非常に興味深い内容でした。ありがとうございます!
せきちょんすおさん、初めまして。
こちらの記事は全10回更新予定です。
宜しければ最後まで見て頂けると嬉しいです。
これからも宜しくお願いします^^