【メンテナンスの必需品】油圧式メンテナンスリフター製作
- 2018/6/13
- DIY, ガレージライフ, 板金加工, 裏庭工房
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この記事の目次
メンテナンスリフター
夢であったガレージもようやく手に入り、内装工事も徐々にでは有りますが進んでいく中で、そろそろメンテナンスの為の設備を揃えていこうと思い、かねてから作ろうと考えていたメンテナンスリフターを作ってみる事にしました。
愛読の某整備系雑誌等で一度使うと手放せなくなる位、便利な代物らしいのですが、バイクを丸ごと持ち上げなければならないので、それなりの強度が必要になります。
一般的なメンテリフターは、油圧の力でバイクを載せたテーブルを持ち上げるのですが、油圧シリンダーをまともに買っては、コストがかかりすぎて自作する意味が無いですね。
そこで前から目を付けていたのがホームセンター等で安く売っている油圧ジャッキです。
今回購入したのは2tタイプの物で1950円(安い)
本当に2tも上げる事が出来るのか疑ってしまいたくなるほどチャチな作りですが、この上の3tタイプになると値段が4倍になるので、ダメ元で御安い方を選んでしまいました。
材料調達
今年に入って、ステンレスパイプを使った仕事が多い為、パイプの端材を少しずつ集めてとっておいた物です。
フレームとなるパイプは厚さ2mm×40mm×40mmの磨き材(ピカピカ♪)
他の部材もステンレスのFBを適当に切り出して使います。
今回は簡単な手書きの図面だけ書いて、製作過程で臨機応変(行き当たりばったりとも言う)にやっていこうと思います。
ただ単に図面書くの面倒なんだな。。。(^^;
まずはテーブルを持ち上げる為の足製作から。
角パイプにパイプと同じ厚さの板を溶接してフタしざっとサンダーで仕上げます。
元々磨き材なので仕上げが楽です。
両端にフタをした物を4本作ってから、FBにΦ12の穴を開けたものを溶接。
位置がずれないようにシャコ万で抑えながら、外れないようにガッチリ溶接しておきます。
4本とも同じ寸法で作ります。
出来上がった後で後悔したのですがちょっと長過ぎ。
横方向の剛性を持たせる為に間に2本入れて逆歪を掛けながら溶接します。
軽い割りに十分な強度を出す事が出来たみたいで満足。
リンクを兼ねた足製作
ジャッキを当てて最も力が掛かる所は、Φ40の丸棒を使う事にします。
直接パイプに溶接するとパイプの方が負けてしまうので、両端にFBを溶接してから組み込み。
こいつも横方向の剛性を持たせる為にパイプを溶接しておきます。
とりあえずリンク部&足パーツの完成です。
写真は歪を取って中仕上げを終えた所。(結構疲れる)
本体ベース製作
続いてベース部分の製作に入ります。
今更パイプ溶接についてウンヌン書くつもり無いのでさらっと。
各構成パーツごとに溶接しては歪みを取って仕上げていきます。
溶接しやすいように寝かしたり立てたり・・・
ドンドン組み上げていくにつれ大きくなるので狭い定盤の上で振り回すのに苦労しますが、見た目ほど重くないのでマシ。
ベースの枠組みが完了しました。
前方の開口部に2tジャッキを突っ込んで、テーブルを持ち上げてやろうって考えです。
寸法は1900mm×700mmですが、片手でヒョイっと持てる位軽量なのに、人が乗ったぐらいじゃビクともしません。(したら大変)
移動用キャスター取付
移動のためのキャスターベースと固定のためのレベルアジャスターベースを溶接。
引っくり返して高過重用キャスターを付けてベース部完成です。
レベルアジャスターベースは念の為に6箇所設けました。
真中と後はアーム部を支える位置に設置。
テーブル部製作
ベース部と同じ要領でバイクを載せるテーブル部を組み上げます。
なにやら複雑な内部パイプ構成ですが、色々考えながら行き当たりばったりで作ったのでこんなになってしまいました。
中央部に謎の仕掛けを作る予定ですが上手くいくかな・・・?
テーブルの天板は、ある程度の強度を持たせるためにSUS304のt3.0をチョイス。
テーブルに溶接せず、ビス留めで張る事にしました。
実際に使用して不満な所を後から直せるようにとの考えからです。
天板に穴を開けてそれをガバリにしてテーブル部に穴位置を写してタップ加工を施します。
テーブル部よりもこっちの方が重い。
天板を固定するためのタップ加工が終わりました。
ずれなければ良いだけなのでM4タップです。
天板は各構成パーツが完成して組み上げた後に張る予定です。
テーブル部を引っくり返して、中央部にパイプを溶接したSUS304の板を貼ります。
OIL受けですね。
持ち上げてパイプの下に廃油入れを置けばOILの処理が簡単に出来るんじゃないかと考えたのですが、ちょっと浅かったかも・・・
まあいいか。(^^;
組立作業
一通りのパーツが完成したので、ガレージに持ち帰り組み立て作業にかかります。
ベース部に足(スイングアーム?)をM12ボルトで組み付け。
精度的に余裕を持たせて製作したので、動きはスムーズです。
続けてテーブル部を乗せて同じようにM12ボルトで固定後、2tジャッキで上げようとして致命的欠陥が発覚・・・
上がらないんです・・・
正確にはベース部ごと上がってしまうんです。(T_T)
ちょっと考えれば解る事なんですが、ジャッキをベース部に固定しないとダメです。
ベース部ごと持ち上がった時の嫁の爆笑が未だに耳に残っています。(-_-#
早速手直しをする事に。
手直し
適当に掻き集めてきた材料で、ベース部にジャッキの受けを作って対策しました。
2tジャッキを新設したジャッキ受けに挿入。
スコスコとレバーを動かしてテーブル部を持ち上げます。
ジャッキがストッパーに当たるとテーブル部の高さ750mmの所で止まります。
高さ設定は、市販品のカタログ寸法を参考に設定しました。
再びガレージに持ち帰り、再度組み立て&テスト。
今度は上手く上がるようになったので一安心で仕上げにかかります。
中央部のOIL受け部をシリコンコーキング材で埋めてOIL漏れを防止。
中央のパイプは乗せる時の支えで下は空いています。
アルミ製の簡易スロープ製作
リフターに車体を乗せる為のスロープを作りました。
板厚10mmのアルミ製です。
レベルアジャスタ取付
移動させる時はキャスターで、普段はレベルアジャスターでちょっとだけ浮かせ、作業中に勝手に動かないように固定しておきます。
特別、レベルは出していません。
オイルキャッチ仕上げ
天板を貼った後、OIL受けの周囲だけコーキング処理をします。
普段は蓋をします。
テーブル部全体に、滑り止め&工具を置いた時の音防止にイボ付きゴムシートをカーペット用の強力両面テープを使って貼りました。
ぐっと引き締まって満足です。
テスト
KTMを乗せてテストしてみます。
一般的なリフターより最低地上高が高いのは中にジャッキを入れて上げる構造なので仕方有りません。
ちゃんと上がるか不安なので最悪の事態を考えて、タイダウンで車体を固定。
タイダウン用フックは6箇所設けてあります。
やはり2tジャッキでは苦しいのか、リンクの設定に無理があるのか、持ち上げるのに少し抵抗(レバーが重い)が有りましたが無事に上がりました。(ふ~)
折り畳み式タイヤストッパー取付
今一つ、車体を固定するのに不安があったので、Doyaさんのトランポ用に製作して、結局取り付ける事が出来ずタンスの肥やしになっていた特製タイヤストッパーを取り付けました。
使わない時は、飛び出していて危ないので折りたたんで置けます。
完成です!
タイダウン2本で簡単に固定できるようになりました。
苦労しましたが何とか完成です。
後は安全対策に持ち上げ時のテーブルストッパー等を製作する予定です。
車体を持ち上げてメンテナンスしてみますと、腰をかがめる事無く力が入りやすい楽な姿勢で出来るようになりました。
ヘルニア持ちの私にとってこれほど助かる物はありません。
今までは無理な姿勢でメンテナンスしていたので、いつも腰が痛くなってきて途中で止めなければならない事が有りましたが、今後はその心配も減る事でしょう。
こうなると次は手の届く所に工具箱を持ってきたくなります。
物欲は止まる事が有りません。(笑)
近いうちにキャスター付きの工具箱&テーブルを製作予定です。
製作当時は高価なメンテナンスリフターですが、現在は安価なリフターが多数出てますね。
使わない時は恐ろしく邪魔な代物ですが、腰の高さに工具を置けるなど、一度使うと手放せません。
コメント
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個人的にこのバイクリフトを作製依頼するとしたら
おいくらで作製して頂けますでしょうか?
ん〜、これ作ったの20年くらい前なのでどれくらいかかったか全然覚えてません。
オールSUS304ですしね、今作ったら20〜30万くらいするかも知れませんね。
前はヤフオクなんかで安いリフター売ってたりしましたが、今検索したら出てきませんな。
とりあえず見つけたのがこれです。
https://item.rakuten.co.jp/primerabbit/136724287/
配送料とか考えても、この辺が妥当じゃないかと。
自作するならともかく、制作依頼となると市販よりも高くなると思いますよ
あとはこの辺ですかね。
https://item.rakuten.co.jp/tooldepotoc/10000091/