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【WR250F+オリジナルアルミフレーム】Vol.2 量産型アルミフレーム第一弾
- 2018/6/21
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この記事の目次
ステアリングパイプ製作
前回の予告通り、ステアリングパイプの製作を行います。
この部分の寸法は、全長とベアリング部の寸法はCR80のコピーとなりますが、材質を鉄からアルミにするので外径を大きく(つまり肉厚を厚くする)します。
鉄だと2mm程の厚みですが6mmにします。
材料切り出しと旋盤加工
直径60mmのアルミ丸棒(7N01)を、必要な寸法+αで6ヶ刻んでいきます。
バンドソーで切ると、僅かながら斜めに切れてしまうので、旋盤で切り口を削って、25mmに整えます。
その後、穴を開けていきます。
穴はドリルを変えながら少しずつ大きくしていきますが、ある程度の大きさまで広げたら、中グリ用バイトを使って広げます。
左がドリルだけで開けたもので、右がバイトで仕上げていったものです。
6ヶの旋盤加工が終わりました。
CR80用のステムベアリングの外径-0.1mmにしてあります。
これを作るのだけで、5時間ほどかかってしまいました・・・もう少し道具を揃えたい所です。
バイトやドリルがもっと揃っていれば、半分の時間で出来るのですが・・・。
ヘッドパイプ合体溶接
厚さ9mmのアルミパイプ(もちろん7N01)を、必要な長さに切り出して旋盤にて加工。
繋ぎ目を溶接して3台分のステアリングパイプ部が完成です。
前回のパーツを4台分作ったのに、何で今回のパーツが3台分なのかというと、、、1台は自分用の実験機にする予定なので、少しこの部分の作りが変わります。
それも夏頃には作りたいですね。
フレーム製作用冶具作り
前回の更新より早3週間・・・全然予定通りに進まずにちょっと焦ってます・・・。(-_-;;;
さて、いよいよCRディメンションのアルミフレーム用の冶具製作に入りました。
これがフレームの基準になるので、見た目度外視で精密(?)かつ溶接時の歪に負けない強度重視で作る事にします。
冶具のフレームとなる角パイプはt6.0×50×50を選択します。
ヘッドパイプを抑える為のパーツで、FBのセンターにM16のタップをたてます。
M16の下穴は14mmですが、一気に14mmのドリルを使っても、開くものでは有りません。
ボール盤の性能にもよりますが、最初は3~5mm程度のドリルで下穴を開けて、徐々に大きなドリルを数回に分けて開けるようにするのがコツです。
あと、ステンレスの穴開け加工は、焼きつかない様に出来るだけ低速で、アルミの場合はマメに切削油を付けて穴開け加工時に発生する熱を取りながら行うと、綺麗に加工する事が出来ます。
力の有る200Vのボール盤なので、2回目で14mmのドリルを通してしまいました。
100Vのボール盤なら3~4回に分ければいけると思います。
ドリルで穴を開けたら、バリ取り目的の面取りを行うのですが、タップ加工をやる場合は、少し大きめに面取りするようにします。
14mmの穴なので、20mmのドリルで面取り加工・・・これも低速で。
バイクに使われるのは、M6・M8・M10が多くて、サスペンションとかピボットとかの力が掛かる所に使われるM12やM14等は細目のタップが多用されてます。 鉄板等に穴を開けてタップ加工を行うには、タップに合った下穴を開ける必要が有ります。 下穴はタップ径-ピッチで算出する事が出来ます。 例えばM6の下穴なら、ピッチ(ピッチはタップ側面に書いてあります)が1mmなので、6-1=5mmの下穴と言う事になります。 タップも色々な種類が有るので全てこれでOKというわけでは有りませんが、一般的なタップはまず問題無いと思います。 あと、このピッチを利用した裏技(?)として、ロッカーアーム式のタペットクリアランス調整を、シックネスゲージを使わずに出来ます。 例えば、M6ピッチ1mmのボルトでバルブを押しているエンジンで、クリアランスが0.1mm場合、1回転で1mm動くので、クリアランス0.1mmを出すのに、一旦締めこんだ後1/10回転戻しでOKと言う事になります。・・・以上あまり役に立たないマメ知識でした。(お粗末様です)
CRフレームを型に冶具作り
冶具製作の続きを、、、リヤサス上部取付部・ピボット部・リンク取付部に、それぞれの穴に合わせて加工したパイプやFBを、それぞれのボルトで取付固定していきます。
FBにM16タップ加工したモノを、ヘッドパイプの上下から挟み込みます。
ピボット部を基準に、適当な長さのパイプを繋いでいきます。
この辺は、アルミフレーム製作する時の、溶接作業がしやすいように余裕を持たせて大きめに作っています。
リヤ周りをそれぞれ繋げ、後からヘッドパイプに繋げていきます。
上部はボルト固定とし、取り外せるようにします。
溶接が終わったら、この状態で歪を取ります。
固定ボルトを外すと、僅かながらズレが出るので、要所要所に「御灸」をすえながら修正します。
*溶接機のトーチで炙ったり、必要に応じて溶接棒を加えたりします。
熱が加わると膨張して一旦広がりますが、冷めると収縮するのを利用して歪を修正していきます。
フレーム用冶具完成
自立用の「足」を付けてから、ベースフレームを外して、アルミフレーム用冶具の完成です。
角パイプの所々に有るスジ状のモノが「御灸」の痕です。TIG溶接機でパイプ表面を炙って歪を修正してあります。
乱暴なやり方ですが、t6.0パイプの溶接物なんて、ハンマー等でどんなに叩いても動きません。
熱を加えて修正するのが一番です。
何とか冶具が完成して、これでやっと本格的にフレーム製作を行う事が出来ます。(^^;;;
メインパイプ曲げ加工
出来上がった冶具に、作っておいたヘッドパイプとピボット部のパーツを固定し、メインパイプとなる「目の字断面角パイプ」を、適当な長さに切って合わせていきます。
現物合わせで少しずつ曲げていくのですが、今回は見た目も良い様に、S字にクビレをもたせて見ました。
直線的なフレームより、全体にウエーブがかった方が、良いかなっと。
曲げ終わったメインパイプです。
分かりにくいと思いますが、S字に曲がってます。
WRFエンジンとCRスイングアームの合体
フレームの組み立てに入る前に、WRFエンジンとCR80スイングアームの合体加工を行います。
今回は、スイングアームの幅は弄らない予定なので、本当に弄らなくても問題無いかの確認を、先に行う必要がある為です。
もしダメならフレーム幅の変更も考えていましたが、ちょっとスイングアーム側を弄るだけで、あっさり合体出来ました。。。
WRFエンジンのピボットシャフト径は17mm、CR80のピボットシャフト径は14mm。
これだと当然、大きくガタが出てしまいますので、ここを何とかしなければなりません。
ピボットシャフトカラー製作
エンジンの加工はしたくないので、SUS丸棒を削り出して、カラーを製作しました。
無事にエンジンとスイングアームの合体が完了。
チェーンラインもバッチリ出てます。
恐ろしくコンパクトなWRFエンジンなので思惑通りにいきました。
スイングアームの加工をやらなくて済むのは、とても助かります。
足回りセンター出しは結構大変なんです。
この冶具で何台のフレーム作ったか覚えてません。
新居に引っ越しの際に処分してしまったので、もうオリジナルフレーム作る事もないですね(^^;
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