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2Trac45F Type-XC
ベースは決まりました。
出来れば自分の手でフロント駆動システムを作り上げたかったのですがいつまでも妄想の域を出なければ仕方がありません。
目の前にチャンスが転がり込んで来たのですから全力で掴み我がものとします。
・・・さて問題の2Trac、非常に面白い特性と可能性を秘めているバイクなのですが、私はこれでラリーに出るつもりはありません。
表題の「Type-XC」が示すとおり、クロスカントリー仕様にしてJNCCを主戦場とする国内クロカンに挑戦するつもりです。
その為には何をすべきか、、、EDレーサーとしてはあまりに重過ぎる車体とバランスの悪さの改善。
私が勝手に考える2Tracの欠点は既存のバイク(EDレーサーのWR450F)に後付けでユニットを装着したので折角の駆動システムを活かし切れていないのではないかという事です。
だから2Tracを前提とした新しい車体の構築を行い製作する。
また一般的に思われているヒルクライムやガレ場でのエクストリーム的な走破性は2Tracシステムのオマケみたいなものだと考えています。
2Tracの最大の恩恵はコーナーリングにあると考えます。
「2Trac45F Type-XC」を難所をクリアするだけのジープ的なモノではなく、コーナーを攻めるWRCラリーカーのように出来たらと考えています。
そして実戦を経て新たなライディングを作り上げていければ・・・
2009年11月23日 製作開始
ベースであるWR450Fは2004年モデルの鉄フレーム。
以前このタイプのバイクで小湊8耐に出た事がありましたが、タンク付近に重心がある感覚でした。
バラしてフレーム重量を測定してみると約11kg、エンジンは28kgとやはり今の水準で考えると少々重い。
CRFフレームベース
こちら今回の企画の為に用意したCRF250Rのアルミフレーム、重量は約9kgとWRフレームより2kgも軽く出来ています。
本当ならスクラッチでオリジナルフレームを作りたい所ですが、ミニモトと違って材料の入手が困難な事と余り時間の余裕が無い為にベースとなるフレームを用意しました。
当然このまま使える訳も無く、ヘッド部とメインチューブ部以外は全て作り直しになります。
アルミフレーム化するだけならYZやWRのアルミフレームを使えばもっと簡単ですが、色々思惑が有りレイアウト的にこの形が一番理想的です。
WRスイングアーム+CRFフレーム
まずはスイングアームのマッチングから始めるのは毎度の事。
一部の車種を除いて殆どのエンジンはピボットシャフトでスイングアームと連結しているので、ここを決めないとエンジンの搭載位置も決まりません。
違う車種のパーツは大概加工しないとダメなのが・・・
なんとWRのスイングアームは無加工でCRFのフレームにピッタリフィット。。。
リンク部加工
スイングアームがサクッと終わったので、次はリンク部の加工に入ります。
用意したのは以前フレームを何かに流用した際切り出した、恐らく2stCRフレームのリンク部分です。
それをWRのリンク部品用に加工してやります。
適当なところで両断し、間にスペーサーを挟んで溶接すると・・・
WR用のパーツが入るようになります。
ボルトの長さが足りなくなるので後程製作。
作り直したパーツと比べると微妙な違いですが約5mm程広がる事になります。
幅だけでなく位置の変更等もありますので、単純に削って必要な幅にすると言う事は出来ません。
変更部分を切り外して、WRフレームで作った位置決め治具を使って新たなリンク基部を溶接します。
写真では分かりませんが、位置決めシャフトを打ち込んで固定してます。
リヤサスペンション上部の取付基部も作り直しです。
A7N01材のムク材から切り出した材料を使って、必要な穴を開けた後に合体溶接。
左の大きな穴は軽量化の為のものです。
リヤサス関係完成
上部リヤサス基部も切り出した後、製作したパーツを治具で固定し合体溶接完了。
スイングアーム・リンク・サスペンションの組み付け確認。
リヤサスペンションもオーリンズです。
このサス、どういったセッティングなのか詳しい仕様が分からないので苦労しそう。
フレーム内蔵型オイルタンク製作
WRFエンジンはドライサンプ方式(セミドライサンプかな?)なので、オイルタンクが必要になります。
WRFフレームではフレーム内蔵型となっていますので、CRFフレームも同じようにオイルタンク内蔵型に変更する事にしました。
適当に目星を付けて部品を切り出し。
下からオイルタンク予定のパイプ内を覗いてみると・・・
ヘッドパイプやその他の構造材にも内部で繋がってしまっているので、このままではタンクに改造する事は出来ません。
切り出したパーツの下部に10mm程のアルミ板を溶接し、旋盤にて面を整えた後、オイルライン用の穴開けタップ加工を施します。
INとOUTの2箇所必要なのでもう一箇所・・・
IN側はWRFフレームからの流用部品を使用、OUT側はオリジナルで作り直しました。
フレーム本体からオイルタンクにする部分を切り離し、フタを付けた後、オイル注入口とエンジンヘッドとの連結部分を作り為にアルミブロックを新たに溶接していきます。
ちょっと写真では判りづらいのですが、オイルタンクが完成しました。
ちゃんとオイルレベルも見られるように作ってあります。
オイル容量は少しWRFフレームより少ないかも(–;
スイングアームが無加工で入ったのは楽でしたね。
ピボットシャフトもそのまま使えて、加工の手間が大幅に省けました。
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