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XR250ミニモト化Ⅱ
1年ぶりの4stミニ製作です。
今回のベース車は、またまたXR250(MD30)ですが、エンジンはME08仕様にチューニングされているスペシャルです。
今までの経験を活かしつつ色々と新たな試みを試してみる予定です。
まずフレームですが、今回から全く新しい構想のオリジナルを予定してます。
また、ミニモト化の場合に定番となっているMX80サスペンション流用は、余計な出費になってしまうので今回から別の方法をとります。
また外装関係も定番のCR系をやめて、多分(4stミニでは)誰も使った事のない物を予定。
XR250の解体
まずはベースの解体から、、、依頼人の希望は軽くコンパクトで格好イイバイク。
軽くとコンパクトはフレームでクリア予定、格好イイは既に用意してある○○用の外装一式でクリア出来るでしょう。
その他の細かい仕様は、依頼人との打ち合わせで決めていきます。
フレーム破断トラブル
依頼人がミニモト化を決意した要因の一つ、、、
XRのフレームは右ステップの付け根が弱く、画像の位置が破断してしまいます。
過去何台もココの溶接修理を依頼されて直した事がありますが、破断している事に気付かずにフレームがダメになってしまう人も・・・。
今回からアルミフレームの作り方が変ります。
その為、作り置きしていたこれまでのパーツが使えなくなりました。
直径60mmの7N01丸棒からヘッド部のベアリング受けになる部分を削り出し。
先に述べたように、今回は80系のサスペンションはやめて、元からの部品を使うので、フレームのヘッド部はMD30のフレームから採寸して作っていきます。
恒例のエンジン重量測定
前にも量りましたが、XR250エンジンは約36kgもあります。
いやはや重いですね~
先日、KTM450EXC-Rのエンジンを量る機会があったのですが約31kgでした。
水冷エンジンですから、250ccのXRエンジンより小さく見え、時代の移り変わりを感じます。
さてヘッドパイプですが、これは従来型の作り置き分。
まあ一般的な形ですよね、でもこれって鉄フレームでの話。
メーカー製のアルミフレームをよく見ると、構造が違います。
そこで今回から、こんな形のヘッド周りにする事にしました。
いまいち明確な形を決めかねているので、ちょっと無骨な形ですが、剛性アップは確実だと思います。
これの上下にステムベアリング受けを溶接します。
中途半端の形の理由は後々分かると思います。。。
フレーム製作
久しぶりに使うバンドソーと、目の字断面異形角パイプ、、、
このバンドソー、正直持て余してます。(-_-;
そのうち時間を作ってコンターにでも改造したほうが使い道がありそう。
この辺りは、従来のパーツを使います。
最初は全部作り変えようかとも思ったのですが、頭で悶々と考えているモノを形にすると、いま一つ格好良くないので今回はパスします。
依頼人の希望で、完成サイズは激怪しいYZ85LW並にして欲しいとの事なので、希望に添うようにミニモトアルミ用冶具を少し修正して、用意した部材を組み上げていきます。
この組み上げ方も変りました。
これまではガソリン容量を確保する為に、結構苦労したのですが、今回からはあまり気にする必要がなくなりました。
理由は・・・分かりますよね?
新型アルミフレームの基礎が出来た所で、ベースのXR250フレームと比較。
全長で約100mm減、重量現時点で1/3といった所でしょうか。
因みにXR鉄フレームは約10kgありました。
もっと重いものと思いましたが、意外と軽量なフレームだった事に驚きました。
ピボット位置を基準にエンジンを仮組みし、空きスペースの確認を行ないます。
シリンダーヘッド上の空間が適度に空いていい感じ。
ある程度余裕を持たせないと、完成後のメンテナンス性に影響してしまいます。
昨年作ったXCR250なんて各部の繋ぎに溶接を多用した為に、メンテナンス性最悪で、ヘッド外さないとエンジン降ろせないし・・・。(-_-;
フレーム一体型ガソリンタンク製作
もうお分かりでしょうが、このフレームは最初からガソリンタンク内蔵型として作っています。
だからガソリンタンク部もフレームの一部と出来る為に剛性確保が容易に出来ます。
更に後からガソリンタンクを付ける為のスペース確保の無駄が省けるので、フレームのスマートさを維持したままガソリン容量も稼げます。
大きさに制限のあるミニモト用アルミフレームに、大きめのエンジンを搭載するような無茶をするには向いていると思ってます。
エンジンヘッド部のマウントは、ガソリンタンク部の真下、、、この部分の板厚は8mm。
リヤサスペンション移植治具
XR250のフレームを使って、リンク部とリアサスのアッパーマウント部分の移植用冶具を作ります。
おそらく一回しか使わないと思うので、適当な端材を利用して作りました。
冶具を使ってリンク用ベースを溶接します。
溶接用のパーツを用意し位置を決めて画像のような状態にするまでに大体2~3時間。
普通に仕事をやって帰宅してから製作作業に入るので、画像1枚で1日程度の進み具合です。(遅っ)
1台作るのに毎日やっても2~3ヶ月掛かってしまうのですな。
よく周囲の人間から独立しないのか?と聞かれたりしますが、こんな事商売でやったら採算あいませんがな、趣味だからこそ出来る事です。
アッパーマウント部も作ります。
以前に作ったアルミ化パンペーラの時に不要となったCR125のマウント部が、寸法的にXRサスにピッタリだったので加工して流用しました。
さあこれでリアサス関係は出来上がったなと思っていたら、リアサスのリザーバタンクがフレームと思いっきり干渉して付かない事が判明(-_-;
ちょこっと削ればOKというレベルではないので、フレームの取り回しを変更しました。
加工が大変で写真撮る暇無し。
リヤサス周り完成
エンジン・スイングアーム・リヤサス関係を仮組み。
思い切ったフレーム形状の変更が効いて、どこにも干渉する事無く綺麗に収まるようになりました。
やっぱり250のサスは大きいですね。
CR80用のサスを使っていた時には、こういう問題は出ませんでしたが。
前後サスペンションを仮組みしてディメンションを確認します。
XRのサスペンションをそのまま使っているので、当然F21R18のノーマルホイールが付きます。
この状態でホイールベースは1330mm(ノーマル1405mm)なので、フルサイズホイールつけるとチョロQみたいでマヌケな姿。
最低地上高も380mm(ノーマル280mm)を確保出来たので、F19R16のミニモトホイールにしても350mm程度の地上高は確保出来そうです。
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