【XR250(MD30)改】Vol.2 ME08仕様チューンドエンジン搭載のミニモト製作
- 2018/8/2
- SXR250, オフの世界, 板金加工
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この記事の目次
XR250ミニモト化Ⅱ Vol.2
前後のサスペンションはXR250用を使うのですが、ホイールはF19R16のCR80R2用を使います。
ブレーキ関係・リアスプロケットはXR用を使うので、80用ハブのブレーキディスク・スプロケットそれぞれのパーツを付ける為のアダプターを製作します。
必要な板厚のアルミ板を、4つ爪を付けた旋盤に固定して、ホールカッターキットにて穴あけ加工。
フロントブレーキディスクを外して、製作したXRディスク用アダプターをセット。
CRハブに合わせてXR用フォークに付けられる様にシャフトを作り、XR用フロントブレーキディスクを付けて、セットするとこんな感じになります。
ホイールサイズに対してディスク径がかなり大きくなったので、フロントブレーキが利き過ぎてしまわないかが心配です。(^^;
リアホイールも同様にブレーキ・スプロケット用のアダプターを削り出しで作ります。
やはりホイールに対してブレーキディスク径が・・・。
それに対してホイールサイズに合わせてノーマル刃丁を選択して付けたリアスプロケットの小さいこと、、、見た目のバランス最悪(笑)
XR用ベースのバックステップ
依頼人の希望により、ライディングポジションに余裕を持たせる為に、ステップ位置は80クラスよりも少し下げぎみのバックステップにします。
ステップホルダーはXRフレームから切り取った部品を加工、かなり頑丈です。
ステップ自体はXR250用をそのまま使います。
サブフレーム製作
これまでは80用を加工流用していたサブフレームも、完全オリジナルで製作。
リアサスのスプリングを抜いてフルボトム状態を確認し、リアタイヤと干渉しないように作ります。
内蔵型ガソリンタンクもいつもの手法で作ります。
今回はシュラウドが特殊な形でしてタンクの露出部分が多いので造形にかなり気を使いました。
普段の何倍も手間食いました。
サブフレーム一体型のエアクリBOX製作
エアクリーナーBOXも態々別体にする理由が見つからないので、サブフレーム一体型で製作しました。
これまたリアフェンダーが特殊な形をしているお陰で造形に一苦労。(-_-;
毎回苦労させられるコネクティングチューブ部分も全部溶接構造で一体成形。
キャブレターと繋ぐ所だけほんの僅かにゴム製のチューブを使います。
一体物の最大のメリットは、車体から外すのにボルト3本でOKって辺りか?
デメリットは・・・転倒などで潰すと最悪…..
別体式オイルタンク製作
XR250のエンジンはドライサンプタイプです。
ですからエンジンとは別にオイルタンクが必要になります。
ノーマルではメインフレームの一部がオイルタンクを兼ねているのですが、あの方法は色々な問題が出るので別体のオイルタンクを製作する事になります。
(あくまで私個人の問題で構造に欠陥が云々という話ではない)
これが結構面倒で・・・
形の制約もさることながら、入口出口のオイルライン確保、ガス抜けの設置、オイル給油口、エンジンヘッドからのパイプ接続などなど物凄い手間の掛かる代物です。
現物合わせの完全一品物なのでエアクリBOX同様潰すと大変です。
多少の転倒では壊れませんけど。
オイルタンクの設置場所は、右側シュラウドの内側に隠れる位置です。
シュラウドを付ければ綺麗に隠れます。
ラジエータの無い空冷エンジンならではの空きスペース有効利用。
車体に対して巨大過ぎるサイレンサー。
一応は車体に合わせてエキパイを詰めてはいますが、見た目のイマイチさと余りの爆音はちょっと・・・依頼人も変更予定でいるそうです。
バッテリーはノーマルバッテリーをサブフレーム左側下にぶら下げます。
エンジンがME08仕様にチューンされているので、バッテリーの負担を考え、あまり小さくはしたくありませんでした。
ハーネス等の電装系はとりあえずエンジン掛かって普通に走行出来る程度にしてあります。
依頼人が電気関係のプロなので、その辺りのまとめはお任せに。。。
BACK YARD BUILDER XR250(MD30) Mini edition SX-R250
えらく長い事かかりましたが、やっと完成しました。
外装パーツはKTM85SXの黒を使ってみました。
シートに「KTM」ロゴがあるのがちょっと残念です。
ネーミングのSX-RはスモールXRとKTM-SXをかけてみたのですがどうでしょうね?
アルミ地の車体と真っ黒の外装が、小さいのに物凄い存在感を発揮。
この後は依頼人のセンスで仕上げて頂きましょう。
ガソリンタンクの造形に懲りすぎて、容量が5L程度になってしまいました。
ハンドルはミニモト用に付け替えたほうがいいですね、テストで乗った感じではこのままだと低すぎます。
テスト走行インプレ
現状の仕様でホイールベース1330mm・最低地上高320mm・乾燥重量は曖昧ながら90kg前後。
見た目が非常に小さいので取り回すと意外に重く感じます。
キーを捻ってメインスイッチをONにし、セルボタンを押すと1発でエンジン始動。
ちょっと排気音が煩いけどレスポンスは程よく昨年作ったXCR250より全然元気。
吸気系はノーマルの負圧式キャブからレーサーの強制開閉キャブに変更され、排気系もレーサーのエキパイに変更されているので、エンジン性能に文句なし。
実際走り出すと、とてもトルクフルでストレス無く加速します。
取り回しの時に感じた予想外の重さは走行中はまったく感じず、2st125クラスに勝るとも劣らない軽快さ。
ただハンドル位置が手前&低すぎて、スタンディングで乗ろうとすると軽すぎてしまってダメ。
引き渡したら、まず最初にハンドル交換ですね。
サスペンションは本来の250用をそのまま使っているのでまったく問題なし。
適度にソフトで動きも良く10m級ジャンプを飛んでも腰砕けにならない、、、軽量化が利いているのでしょう。
タンク内蔵型フレームは剛性感も高く、試乗して頂いた方からは、XR250をギュ~っと真ん中に圧縮したようなバイクで凄く楽しいとの感想を頂きました。
(まんまですがな、、、)
サスもそのまま流用という試みは成功したみたいです。
さてさて、、、長い事色々な方々から依頼を受けて4stミニを作ってまいりましたが、諸事情によりこれで終了にする事にしました。
こういったフルオーダーメイドのコンプリートバイクは、余りに手間隙が掛かり過ぎて、自分の時間が削られ過ぎてしまってましたし、正直割りに合わないので嫁から受注禁止令が出てました。
それと4stエンジンを使ったミニモト製作に飽きてしまったというのが最大の理由かもしれません。
何かもっと遊び心を刺激するようなバイクを自由(人の依頼でなく)に作って遊びたいですね。
最後に作った4stミニになりました。
これまでやってきた事の集大成になります。
内容的に被っているので、記事自体はあっさりしてますね(^^;
出来も仕上がりも、これ以上のものはもう無理かな。
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ホンマにも~ 自由自在ですな~ (凄っ)
一応、元精密板金のプロでしたから金属加工はお手のものです