
バイク乗りが身につけたいテクニックの筆頭(?)といえばウイリー
私も多少なら出来ますが、完全に安定させた状態でできるかと問われると「無理です」と答えます。
一応、上げたい時に自分の意思でフロントアップは出来ますが、これは「ウイリー」ではないですよね。
ウイリーをマスターしてると言えるのは、せめてこれくらいの余裕が欲しいところ。
顔を横に向けられるくらいの安定した角度まで上げればいいだけと簡単に言われても、実際は怖くて上げられない。
過去に何度か練習はしましたが、捲れるのが怖いし、捲れる事によるバイクへのダメージと精神的ダメージがあり、マスターするまでには行きませんでした。
そこで、今回のネタ、、、安全お手軽にウイリーの練習ができるマシンを作ってみようです(笑)
今回依頼されたのは、ウイリーの中でもかなりの上級テクニックである「スローウイリー」をマスターする野望に燃えている某ライダーのFB投稿から始まりました。
スローウイリーとは、パワーやスピードで誤魔化すのではなく、ほぼ90度近くまで上げてゆっくりバランスとりながらウイリーする、トライアルライダーなんかがよくやってるアレです。
依頼人が見つけてきた中華製(?)の怪しげなマシン
これを使えば、スローウイリーをマスター出来るのではないか?
・・・確かに捲れる心配がないなら、バランス点まで安心して上げられて、絶妙なコントロールも身につく気がしますが・・・
送料込みで12万円って(^_^;
最初は生暖かく見守るつもりでしたが、まあ人柱が居るなら作ってみてもいいかなと思い始めてきます。
ウイリートレーニングマシン検討図
そんなわけで、目覚めのコーヒー飲みながら検討図書いてみたのがこちら。
要は上がりすぎた時に捲れないようにストッパーが効けば良いわけですよね?
であれば、もっと簡単な構造でも良いんじゃね?ってことで、ざっくりとした仕様を決めていきます。
練習で使うバイクはKTMだとのことで、ガレージのKTM使って、実際にどんな感じで作っていくかを検討していきます。
KTMのアクスルシャフトには12mmの穴が空いているので、これを利用してシャフト固定できます。
シャフトのナットの頭を削って、貫通させます。
車体側はこれでOK、、、構想ではボルト一本でワンタッチ固定できる様にしていきます。
ざっと検討したのち、必要なパーツをホームセンターで調達。
当初は補助輪1本で良いかなと思ってましたが、2本使うことにしました。
補助輪バーの材質は鉄を使います。
軽量化とか必要ないし、予算の都合もありますから、できるだけ安価に作っていきます。
鉄の丸棒を必要な長さに切り出します。
太さ19mmのセンターに12mmの穴を開け
25mmの方には20mmの穴を開けていきます。
長いボルト使って、アクスルシャフトの両側から作ったパーツを固定。
車体への固定はこれだけです、、、シンプルですな。。。
補助輪用のバーには、鉄の角パイプを使います。
今回は試作なのですが、実は上手くいったら量産化も視野に入れてます。
こちらは車体側の方、先ほど作った25mmのパイプを溶接するための穴をホールソーで開けました。
こんな感じで取り付けます。
至ってシンプルですが、ちょっと強度が物足りない。
補強を入れました。
これで強度も十分だと思います。
補強入れたところを見ていたら、なんとなく載せてみたくなりました(笑)
ちょっとした運搬でも使えそう。。。
ガレージでウイリーするわけにはいかないので、補助輪バーの方を上げてみます。
スローウイリーだとリアフェンダーが擦るくらいまであげる必要があるので、ギリギリまで角度を確保。
次に、捲れ防止のストッパー製作に取り掛かります。
こちらストッパー角度を自在に調整できる様に作っていきます。
現物合わせで材料切っては溶接して仕上げる。
ストッパー面にはゴムを使用します。
サイレンサーに当たらないギリギリのところで止まるようにしています。
角度的には90度を少し超えるくらいですね。
ターンバックルを伸ばすと、浅い角度に調整することができます。
真ん中でクルクル回すと長さが変わり、ナットで固定できます。
最大まで伸ばすと、ウイリートレーニングマシンというより、ドラッグレースなんかで使われるウイリー防止バーみたいになります。
細かい仕上げがまだですが、ほぼ完成ですね。
あとは塗装して、ボルト関係を買ってきてから組み上げたら出来上がりです。
依頼主がこれを使って、見事ウイリーをマスターした暁には、量産化したいと考えてます。。。
とは言っても限定生産ですので、数はそんなに作りません。
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